2009年8月12日水曜日

【8/9~12】スループット会計


僕の出生地水俣にいます。
親戚宅の回線を借りて更新。

ここ数日は、ヒラメを食ったり、アワビを食ったり、肉を食ったり、桃を食ったり、寝たり、起きたり、していた。(家にTVがないので最近の芸人とかわかりません)

◆静岡地震
mixiの方に書いたけど、僕はまだ静岡に帰省していなかったので全く無事でした。
朝五時過ぎに友人からの安否確認メールがあって起きたけど、僕は地震があったことすらしらなんだ。
ニュースを見る限り、あまり家屋の倒壊といった致死性の事故は起きていないようだから一安心。
これ、予想されていた東海地震そのものでも東海地震に繋がるものでもなんでもないということだけど、東海地震は一体いつ来るんだろうか?かれこれもう30年は「いつきてもおかしくない」と言われているのだけど。今回のが東海地震であって欲しかったよ。不安が一つ解消されるから。知ってる範囲でも地震が来るまでは家を買わないとかいう人もいるんで、東海地震予想は確実に静岡人の心理に影響を与えてるんだ。
まあ地学の世界では30年どころか100年だって余裕で誤差の範囲なんだろうけどさ。


◆買った本
書くの忘れてたけど、8日に買ったもの。



◆読書感想,会計


TOC関連本2冊。以下に要約を含む感想を作ってみたけど、財務or管理会計に関わる人以外には意味不明かもしれない。


◇TOCとは?
TOCというのは、Theory of Constrainsの略で、日本語で「制約理論」と呼ばれる、企業のパフォーマンス向上のための理論。ベストセラーとなった『ザ・ゴール』で物理学者エリヤフ・ゴールドラットが提唱したもの。

『コスト~』はTOCの重要な評価基準であるスループット会計についての入門書。
『制約理論~』はTOCの全体の図解概説書。

TOC自体は工場の製造工程の改善にも適用できる理論だけど、僕は会計に近いほうの人間なのでそっちに興味を持って読んだ。『ザ・ゴール』は未読なんだけど。


◇集中の五段階
TOCのキー概念は「集中の五段階」というもので
 1.システムの制約条件(ボトルネック)を見つける
 2.制約条件を徹底活用する
 3.制約条件以外の全てを制約条件に従属させる
 4.制約条件の能力を高める
 5.制約条件が解消されたら、惰性を避けて1に戻る
というプロセスにて、継続的にシステムのパフォーマンス工場を行うというもの。
「制約条件内で最高のアウトプットを達成し→制約条件を引き上げ→新しい条件を発見し→以下無限ループ」という感じ。

僕が思うに、3が非常に重要で、かつ他の改善活動の常識と反する、革新的箇所だと思う。制約条件がシステム全体のアウトプットを規定するのだから、他の条件を改善する活動は、当面は無駄と言うことだ。これはとても合理的だ。
僕の勤め先でも、全工程で工程別に改善の評価をしているのだけれども、あれが無駄だといったら、工場の人はどう思うんだろうか…

あらゆる継続的プロセスには評価が必要だけど、TOCではスループット会計という収益性評価方法を使用し、改善が実際に進んでいるのかどうかを判断する。


◇スループットとは?
スループットというのは、売上から外部購入費を引いた残りのことで、売上に連動して外部に流出する分を除いて自社内に取り込める分のことを指している。『コスト~』でも指摘されてたけど、会計用語の付加価値とほぼ同じ。簿記で言うと貢献利益とほぼ同じ。なのでスループットは、業務遂行上生じる経費≒固定費を賄う原資を指している。その固定費はスループット会計で「作業経費」といわれる。スループット会計では、実際の稼ぎと言えるスループットを重視して、その増減で会社の収益性を測る。
スループットは
 スループット=収益-外部購入費
だから、純利益は
 純利益=スループット-作業経費
となる。

外部購入費というのは、自社資産の活用によるものではなくて外部から調達するものにかかる費用のこと。直接人件費(労務費)以外の直接費は大体外部から購入してくるものだとすると、
 外部購入費=原料費+外注費+販売直接費
が外部購入費に近似する。近似するけど、例えばもし自社の配送ルートを持っていたなら、それは販売直接費だけど外部購入費には入らない(はず)、などの例外がある。それぞれの企業や事業によって。

それと、スループット会計では在庫の増減による影響を受けないよう、修正する。在庫の増減で利益が増減すると、ある程度そこで数値の操作が出来かねないし、営業活動と違うところで利益が動くのも実力が反映できていないということだと思うので、在庫の影響は排除できたほうが公正だと思う。



























◇スループット会計のメリット
このスループットが分かると何が良いかというと、ある製品や案件を受注する価値があるかどうかが正しく判定できるようになる。
それに、利益を出すためにコントロールすべき対象も明確になる。

財務会計(財務諸表を作成するための会計方法)では、それはできない。
財務会計上の売上原価には、直接・間接人件費や減価償却費などの固定費も含めるので、そのうちいくらが変動費なのか分からない。
もし、受注が増えても固定費が一切増えないとしたら、収益が変動費を超える案件の受注は、実際には会社に利益をもたらす。
だけど、総合原価計算とか個別原価計算とかいった簿記的原価計算(『コスト~』では「伝統的原価計算」と呼ぶ)は、全て間接費の配賦を前提としているので、それを基準にして受注可否を判断すると、固定費を除けば黒字の案件でも配賦基準(標準操業度など)の設定次第で赤字=受注しないという誤った判断になってしまうことがある。
スループット会計なら、社内に残る価値だけを評価するので、そういった過誤は防げる。

スループットを増やすための施策は、収益を増やすか外部へ出て行く変動費を減らすかの二択なので、管理する対象も明確だ。当然、純利益を増やそうと思ったら(スループットは確保した上で)作業経費を削減するのみ。
ただ、スループット会計では、スループットを増やすことを主眼に置くので、作業経費の削減はあまり重視されない。というのも、むやみに作業経費を減らす所に主眼を置くと、スループットの源である収益を減らすことに繋がることが多いからだとか。営業の経費節減とかはそうなのかも。

あと、工程の外注の是非について考えるときは、スループット会計を使うべき。社内原価は、伝統的原価計算で計算されていることが多いため、間接費が乗せられて高くなっていることが多く、その工程を「外注したほうが安い」と評価されることが多い。
しかし、スループット会計を用いてそれを評価すれば、持っている社内のリソースを活用すればキャッシュの流出が少なく、利益に繋がることが分かる。
よく、現場の作業改善によるコスト・リダクションとか言うけれども、労務費なら外注した分の工程の人間を削らない限り、原料の使用量を減らしてもそれの購入量が減らない限り、出て行くお金を少なくすることは出来ない。スループット会計ならそれが良く分かる。


◇連結スループット(『コスト~』p.24~)
僕にとってすごく新鮮だったのは、”連結スループット”の考え方。
企業の成績・評価は連結決算で決まる。だから、スループットもグループ全体の視点で見なければならない。グループ会社への外注は、その会社単体で見ると外部購入費なんだけど、グループで見ると同一決算内のやり取りで、それはグループの付加価値に留まるので、外部購入費ではない。外部に流出する費用ではない。
グループ会社への業務委託などを評価する際には、連結スループットで考えたほうが良い。
(ただし、税務対応上、取引価格が合理的・構成である必要はある)
…なるほどねえ。
経営者の評価は企業の評価=連結決算で決まるし、従業員の給与・賞与も企業の評価に連動する部分がある。特に管理職なら。だから連結スループットを改善していくことが重要なんだ。僕の勤め先は大きな会社の子会社で、僕はそこ独自の社員なのだけれども、従業員のほとんどは親会社からの出向者で、彼らの賞与は親の連結決算(と春闘の結果)次第で上下する。グループ会社との取引も多い。僕の勤め先の財務分析をする際には、連結スループットの考えが重要だ。


◇スループット・ダラーとダラー・デイズ(『制約理論~』p.94~)

制約条件の稼動時間当たりに稼げるスループットを”スループット・ダラー”という。飽くまでも制約条件となっている工程の稼動で見るのがミソで、会社のスループットはそこで決まるので、そこを集中して管理しましょうというのがTOC。
これ、アメーバ経営の”時間当たり付加価値”にかなり近いのだけれども、その制約条件に集中するというところがちょっと違う。あれはアメーバ単位だったと思うので。

投資額に日数をかけたの値を”ダラー・デイズ”という。100ドルを100日間投資したら1万ダラー・デイズ。1万"円"を10日間投資したら10万円デイズ。2万円を5日間投資しても10万円デイズ。リターンも同じ尺度で測り、投資ダラー・デイズを上回れば投資を回収できたと見なす、らしい。
ダラー・デイズはー…NPV(賞味現在価値)に近いのかな。金額に時間を加味して考えるという意味では。
ただ、NPVよりずっと簡便で分かりやすいのがいい。


◆英語
なし


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